へび
No.17
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■へび(見えにくいもの?あるいは見たくない存在)
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▼蛇が蛇を食う――私たちはあまりにも蛇のことを知らない
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自動車にひき殺された蛇 この蛇は、本論の前にまず見ていただきたい蛇です。 この蛇は「やまかがし」と思われます。ヤマカガシには、色の変異が多く、なかなか見分けがつきません。 いやそれはヤマカガシに限ったことではなく、どの蛇も見分けるのが難しいのです。 その点、いちばん分かりやすいのが、マムシです。マムシは逃げません。だから、ゆっくり見ることができます。しかし、日本のこの地方ではもっとも怖い毒蛇です。 ヤマカガシは、マムシに似ているのです。しかし、人間に殺される蛇では、マムシが最大の被害者で、つぎがヤマカガシだと想像できます。逃げ足が遅いのです。 人間が蛇で被害を受けるのは、マムシがトップでしょう。次が、ヤマカガシ。この2種類しか毒をもたないからです。 蛇が蛇を食う 2枚目の蛇が、よく見かけるシマヘビです。この「黒化型」がこのページの主役です。つまり、上のヤマカガシをまるごと飲み込んでしまう蛇が、このシマヘビです。 ................................................................................................ おどろきの場面 正直おどろいた。蛇が蛇を食う!呑み込んでいるのだ。 食う方が通称「からす蛇」、シマヘビの黒化型で1m近くあるうえ太い。この蛇は先日みかけたばかりだった。食われる(飲み込まれる)方は、典型的なヤマカガシで約半分の4、50cm。蛇が蛇を食う場面ははじめてみた。 これまで、私たちは足元の蛇について知らないことが多すぎた。蛇の棲息形態はほとんど知られていないのである。学術的にもほとんど研究されてこなかったのが実情ではないか。 蛇は、恐れたり嫌われたりはされても、まちがいなく私たちと共存している興味ある生き物のひとつである。 ただし、皮肉にも人間から興味を示されず、見つからないことが、蛇が生き延びるための条件でもある。 蛇のこと けっこうな御世(みよ)とや蛇も穴を出る 一茶 現在、日本の「本州・九州・四国・北海道」(西南諸島や離島を除く)には8種類の陸上蛇が知られている。(▽くわしくは》》ページを参照してください》》ここからリンク 準備中) このうち、マムシが強い毒をもつことで有名。また、ヤマカガシも奥歯に毒があり深く噛まれるとまれに死亡する例が報告されている。 タカチホヘビは100年余り前にやっと発見されたという。現在HPなどではこのすべての種類が掲載されているが、ヒバカリとジムグリ、ニホンタカチホヘビは混同されているように思う。 蛇くふときけばおそろし雉の声 芭蕉 芭蕉は、ヘビを食う雉(きじ)が恐ろしい、ヘビは言うまでもなくおそろしい、という。 人々は、「蛇」といえば「蛇」で、どんな種類がいて、どんな風に生きているのか・・などということに関心を示さない。見たくもない存在だったのだ。 右の写真の黒蛇はわずかな縦縞によってシマヘビと思われるが、普通型のシマヘビより胴体が明らかに太い。運がよければ冬眠の穴に入るまでにまた会えるかもしれない。 蛇逃げて我を見し眼の草に残る 高浜虚子 きらわれるだけでもない 蛇出でてすぐ少年の手にかかる 山口波津女 2001年、つまり21世紀最初の年は、干支では「蛇」年だった。蛇が嫌いな人は多い。かくいう私も「好き」とはいえない。だが、ペットで蛇を飼うなど「へび好き」の人もかなりいるらしい。今は様変わりしたが、昔は蛇をポケットに忍ばせている少年がいた。ヤマカガシに噛まれて死亡事故に遭ったのも少年たちだ。 ヤマカガシは捕まえて首をつまむと死んだふりをする。だらりと伸びて、動かなくなる。ましてや手腕にまきつくようなことはない。それがヤマカガシのいのちとりになる。 蛇の俳句はかなりある。 また季語としても「蛇穴を出る」が春。 「蛇」一般と「蛇の皮」「蛇衣を脱ぐ」が夏。 「穴惑い」「蛇穴に入る」が秋とされている。 ▼歳時記番外編「蛇の話」はこちらへ》》 蛇の俳句>>>はここから▼ |
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