・立夏・ホウチャクソウ・アマドコロ・ナルコユリ・チゴユリ・ギンラン

私の歳時記 No.65

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「・・歳時記」索引

立夏

■立夏



立夏

 2006年は5月6日、立夏。(旧暦4月9日)
 暦のうえでは、いよいよ夏が来ました。

 田んぼは、ほぼ連休中に田植えが済み、ゆったりと水を湛えています。いま、あちこちの田んぼでは、植田直しがされています。

 ♪卯の花の匂う垣根に
  ホトトギスはやも来鳴きて
  しのびねもらす


 卯の花、ホトトギスは、初夏を代表する季語です。
 「卯」は4月の旧暦の「卯月」の「卯」。

プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ(石田波郷)




 立夏の頃から、長雨、日替わり天気で気温も上がりませんでした。

 広島地方気象台によると、今月(2006年5月)の「総降水量は約270ミリで平年同期比の2.4倍」とのこと。
 また、日照時間も各地平年の50%以下が多く、農作物にも影響が出始めていると発表しました。

 五月晴れと五月雨が旧暦、新暦入り乱れて使われています。

 梅雨入りは、このあと、暦上は6月11日(旧暦5月16日)気象予報では6月上旬に梅雨入りと、予想されているそうです。


ホウチャクソウ
 5月20日から22日まで好天がつづきました。久しぶりに山裾を歩きました。いろいろな花、とくにユリ科やラン科の小さな花を楽しみました。

 ホウチャクソウは、ナルコユリ、アマドコロ、チゴユリ・・とよく似ています。
 形が、寺院にかかる宝鐸(ほうちゃく)に似るところから名づけられたといいます。(いずれもユリ科チゴユリ属)

アマドコロ
 アマドコロは、ヤマノイモの「トロロ」というのに対して、オニドコロを「トコロ」と言い、塊根がそれより甘いという意味でアマドコロと呼ぶのが名の由来です。しかし、すりおろしてとろろ汁をつくることはできないようです。

ナルコユリ
 左の上から3枚目の写真がナルコユリ(オオナルコユリ)です。 花期がおわった梅雨どきです。

チゴユリ

 雨が上がった林にはチゴユリがいっぱい咲いていました。
 小さな花を稚児(ちご)に見立てたユリ科の花。


ギンラン

 キンランとギンラン。(金蘭と銀蘭)
 キンランは黄色、ギンランは白色の花をつけます。花は開ききらないようです。(キンランの方は話には訊くものの、まだ見ていません。)

金蘭や八十媼揩スけて(堀口星民)*媼(おうな)掾iろう)

銀蘭や雨溜めて晴れし寺の縁(台理平)

 金襴、銀蘭とも季語としては小さなものですが、野の蘭としては知る人ぞ知る花のようです。


 
[追記]

 5月の末、他の場所でキンランに出会いました。追記します。
 こちらは、日当たりがよくない林の中、それでも昼過ぎからの数時間は日が当たるような場所です。

 キンランのページには>>ここから>>リンクできます。

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