黄砂降る・すいせん・さえずり・黄鶺鴒(きせきれい)・(まんさく・みずき)・初蝶・ぼけ

私の歳時記 No.05

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「・・歳時記」索引

春荒々し


荒れる春

 季節は、いつもおだやかに移り行くものではないことを思い知ります。
 ことにこの春(2006年)は、冬の豪雪のあと、3月になってからの大寒波や大雨など、荒々しく過ぎていきます。 ♪疲れを知らないこどものように♪〜♪


黄砂降る

 春霞の原因とされる黄砂が、強い西風にのってとても濃く降りました。
 この強い風を涅槃西風(ねはんにし)と呼び、黄砂を「つちふる=霾」などと呼びます。

まんまる(真円)き夕日霾なかに落つ(中村汀女)


水仙咲く

 水仙は冬の花で「雪中花」の別名があります(冬の季語)。いまでは品種が多いのですが、俳句ではただ「水仙」とするわけです。写真のものはキズイセンでしょう。
 内陸部のこの地では、水仙が冬に咲く年が珍しいのです。クロッカスよりあと、ヒヤシンスと同じ頃に咲きました。


さえずり

 小鳥たちの鳴き交わす声を「さえずり」と呼んで春の季語とします。この春も、寒い日も雨の日もさえずる鳥になぐさめられました。
 写真は、水辺の鳥とされるキセキレイ(黄鶺鴒)がわがボロ屋のどこかに巣作りをはじめたものです。ツィーッ、ツィーと透明な声で鳴きます。♂の夏羽のようです。
 いま、いろんな鳥が遠近に鳴いています。

囀りをこぼさじと抱く大樹かな(星野立子)


まんさく

ヒュウガミズキ

 写真のヒュウガミズキは伊予みずきとも呼ぶようです。
 「みずき」の名でも「マンサク科」で庭木にされています。
 図書館通りの街路樹に「ハナミズキ」が植えられています。いま各地の街路樹で人気があるようです。これは「アメリカヤマボウシ」とも呼ぶ「ミズキ科」。なんだかややこしいですね。まあええ加減でいいのです。
 「まんさく」は早春の谷間(多くは谷川沿い)によく咲きます。

まんさくに水激しくて村しづか(飯田龍太)


初蝶

 春早く飛ぶ蝶、その春最初に見た蝶を「初蝶」と呼びます。いよいよ春の蝶の季節です。

初蝶来何色と問ふ黄と答ふ(虚子)

 例年だとモンキチョウやモンシロチョウを最初に見かけるような気がしていましたが、このとき、ヒヤシンスにとまる揚羽蝶にこちらが驚きました。

落花枝にかへると見れば胡蝶かな(守武)


木瓜に蜂

 木瓜には蜂やムクドリもやってきます。

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