・人日・七種(粥)また七草・若菜・七日正月・小正月
No.37
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人日 人日や吉永小百合のやや老けて(猫林三茶) 「人日」の題で、なぜ、吉永小百合なのか? かくべつの理由はありません。 最近、韓国のTVドラマ『チャングムの誓い』(原題「大長今」)に入れこんで、主演のイ・ヨンエが、若い頃の吉永小百合にやや似て見えるのです。それで、この句を思い出したのでした。 イ・ヨンエは「酸素のような女性」と呼ばれて、最近はニホンでも大人気と伝えられます。 チェ・ジウ(韓国)やチャン・ツィー(中国)などとくらべると、役作りのメイキャップがあるとはいえ、やや「古風」で、ととのいすぎた感じの顔つきです。 吉永小百合よりももっとあくが抜けて見えます。 それにしても「酸素のような女性」は面白いたとえです。 このチャングムは、最後は医女となる・・その古代的な「韓方」が薬食同源の考え方です。 「人の日」とは ところで、「人日」(人の日)とは、 正月七日、五節供の一。 <中国で古くから、元日〜八日までを 「鶏とり・狗いぬ・豕ぶた・羊・牛・馬・人・穀こく」 にあてた・・> ことにはじまるといわれます。 この人日を「七日正月 なぬかしょうがつ」といい、さまざまな行事があり、その一つの「七種粥」がもっともよく知られていると、ものの本に書いてあります。(七種粥は「行事」の部) 七種粥 七種粥(ななくさがゆ)は、ビタミン補給の意味があるとか健康のためとかいわれますが、要するに薬食同源の古代的医薬=「まじない」の一種です。経験科学の考え方が基礎になっています。まさしく「チャングム・・」と同じ。 今日のような飽食の時代のあと、その素朴さが好まれるようになり、スーパーなどで「セット」が売られています。 七種粥の種は下記のとおり。(注・枠の下) この七種を総称するのが「若菜」です。これを七日にすべて集めるのはほとんど不可能です。 松の内 これもふつう正月七日まで門松を立て、注連飾りをのこす慣わし。松の内とはその期間で、ところによっては十五日までとする、といわれています。(旧暦15日が小正月です) これらの正月行事は「左義長さぎちょう(とんど・どんど)」に代表されるように古代から原始にさかのぼる宗教のひとつ陰陽五行道で、この地方でも文化的古層に残っています。 おかしなことに現在、科学(的・思考)が普及発展する一方、迷信・呪術が流行しています。人間・社会の認識が一方向に直線的に進むわけではないことを教えてくれます。 どんど焼きどんどと雪の降りにけり(小林一茶) 雪降りつむ 2005年1月7日、この地でも雪が降り積んでいます。 すでに観測史上記録的な大雪になっています。 写真いちばん下から3枚目が、7日の昼間。 大雪のときは薄暗くなります。気分もふさぎがちになるのは仕方ないでしょう。 各地で豪雪被害が報道されています。 人の日や読みつぐグリム物語(前田普羅) 午過ぎて枯れ木の色となりにけり(加藤楸邨) * 15日は小正月 さて15日は「小正月」。ジェンダー日本語では「女正月」ともいいました。 衰ふや一椀おもき小正月(石田波郷) なお、今年の旧正月は1月29日。これはあとのページでとり上げるつもりです。 |
![]() 16世紀初めの朝鮮王朝で身分制度の壁を打ち破り、男尊女卑の封建社会で最高の地位にまで上り詰めた女性、チャングム…。過酷な運命と戦いながらも、母の願いである宮廷女官の頂点をめざす彼女の、波乱の人生を描いた壮大なサクセス・ストーリーです!韓国では老若男女の幅広い支持を得て50%を超える視聴率を獲得。主演は「酸素のような女性」と言われ、韓国で国民的人気を誇る女優、イ・ヨンエが堂々と演じています。(Korean Timeより) |
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■七種とは・・(「七草」とも)
・芹(せり)
・薺(なずな)
・御形(ごぎょう)
・繁縷(はこべら)
・仏座(ほとけのざ)
・菘(すずな)
・蘿蔔(すずしろ)
■「くさ」異聞
若い友人が、食事のおかずである野菜のことを「くさばっかり・・」と云うのに驚いた経験があります。
なるほど「草」かあ〜!と感心しました。「野菜とは草の別名である」と言えそうです。