・山眠る・初雪・雪化粧・冬籠り・大雪(たいせつ)

私の歳時記 No.34

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「・・歳時記」索引

山眠る



初雪

 12月初旬、初雪が降りました。平年より遅いとはいえ、いきなりかなりの積雪となりました。

 丘の栗の木は葉をつけたままです。
 栗は落葉が遅い木です。よく、雪の上をかさかさと転がる栗の木の葉をみかけます。

初雪や外出の刻せまりつつ(星野立子)

幾たびも雪の深さをたづねけり(子規)

 雪はさらに降りつづけ、山や木々に雪の花が咲きました。
 古くから「雪月花」に美を見出しててきた、まさに雪の彩りに誘われる気分です。雪化粧というにふさわしい景色です。
 (2005.12.3〜)

初雪をいまいましいと夕べ哉(小林一茶)

 豪雪地域では、雪は美しいばかりではありません。
 雪は、降られる身に辛いこともしばしばなのです。

山眠る

 「山眠る」は冬の代表的な季語です。
 同じ意味の季語に「冬の山・枯山・雪山」などたくさんあります。

 例年は、木枯しが何度も吹き、高山が冠雪し、山里も雪に覆われるのですが、この冬は、冬の山が眠るのを味わう前に、初冠雪、初雪、初の積雪と、いっきに冬本番になったのです。

閉じし眼のうらにも山のねむりけり(木下夕爾)

雪嶺を点じ山々眠りけり(大野林火)


大雪(たいせつ)

 12月7日が、24節気の「大雪・たいせつ」でしたから、珍しく暦通りとなりました。


冬籠り

 東の空に昼の月が出ていました。(12月10日)

夢に舞ふ能美しや冬籠(松本たかし)

 冬、ついつい外出するのを億劫がるような気分を冬ごもりと呼びます。
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(備考)「山」の季語

「山眠る」冬
「山笑う」春
「山滴る」夏
「山粧う」秋

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