・冬支度・柿・烏・鵙・木枯し・遠山・時雨・芭蕉忌(時雨忌)・草紅葉・枯れすすき

私の歳時記 No.31

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「・・歳時記」索引

秋深し


秋深し

此秋は何で年よる雲に鳥(芭蕉)

 季節は晩秋から一気に初冬に変わります。
 11月7日、立冬。
 暦の上では立冬から立春の前日までが冬。
 丘は冬支度を済ませ、たたずまいを整えました。

 晩秋になると、鴉と鵙の鳴き声がきわだつようになります。 丘には鴉のつがいがすんでいます。ときどきは別の群れ(烏合の衆)がやってきます。

枯れ枝に烏のとまりたるや秋の暮れ(芭蕉)

 丘の栗の木は、これまで暖かかったのでまだ緑の葉をつけています。でも、もう木枯しが吹きました。
 次の寒気がくれば、散ることでしょう。(2005.11.18気温が零下0.4度を記録したそうです。)


柿豊作

 今年は、まれに見る柿の大豊作となりました。
 私は、が大好物なのでうれしい限りですが、そんなにたくさん食べられるものでもありません。
 この地は、柿にはちょっと寒くて美味しくならないのに、今年は例外のようです。
 人によっては、渋柿など「無駄成り」のようにいいますが、ついひと昔まで、渋柿は渋紙に使うなど生活素材と保存食として珍重されていたのです。栄養豊かな果実です。


芭蕉忌
 陰暦10月12日は芭蕉の忌日。今の暦では11月の10日前後になります。
 「時雨忌」「翁忌」などとも呼びます。冬の季語。

ばせを忌と申すも只一人かな(一茶)*只=たった

吾が齢とどく芭蕉の忌日かな(後藤夜半)


遠山は

 晴れ上がった日、遠山の阿佐山は常緑の針葉樹林を模様にしてみせてくれます。わずかに見える右側の白っぽいところがスキー場です。
 もう、今年の紅葉は終わりですね。


時雨(しぐれ)もよう

 時雨れる日、阿佐山は雲に隠れています。
 ひつじ田も色を変えました。

 冷たい風が土手の草紅葉枯れすすきをゆすります。
 牧草が刈られた後の新しい草は、まるでそこだけ季節が違うかのような鮮やかな緑をみせています。休耕田なのです。

旅人と我名よばれん初しぐれ(芭蕉)


薄日さす

此道や行く人なしに秋の暮れ(芭蕉)

 右手の山に薄日がさしています。
 今日も、「マルセが三度白くなれば、この里にも雪が降る」という言い伝えが話題になりました。「マルセ」(丸瀬山)は、阿佐山を含むこの連山の通称です。
 とにかく阿佐山は今年はまだ一度も白くなっておりません。

旅に病んで夢は枯野をかけ廻る(芭蕉)


冬へ
 ニュースによると、この山なみのもっと向こう(ほぼ西北)にあるスキー場が人工雪でオープンしたそうです。
 ...............(2005.11.18初稿)

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