・野菊・ノコンギク・リュウノウギク・ヤマシロギク・シロヤマギク

私の歳時記

トップページ|前のページ|次のページ

野菊



「ノギク」という菊はない

 ふつう、野菊という言葉を使いますが、単に「野菊」という名のキク科の花はありません。地方や季節などによって多くの野の菊が咲きますから、それらの総称として、野菊と表現するのです。
 キク科の野の花はとても多く、私などには、見分けることは難しくてできません。

はなびらの欠けて久しき野菊かな(後藤夜半)

ノコンギク

 野紺菊。山野にふつうに生える、とされています(写真上から2枚)。花期は8〜11月。実際、この地では、初秋から晩秋まで野のあちこちに咲いていて、秋にはなくてはならない花の一つです。俳句の「野菊」とは、この花をさす場合が多いと言われます。
 ノコンギクは、生える場所や時期で微妙に色を変えます。8月、咲きはじめの頃は、白に近い薄い青ムラサキだった株が、晩秋になると、写真(1枚目)のように、薄紅紫色になってきました。同じ一群れを見てきたら、その変化が実に鮮やかで感動します。
 「紺菊」と呼ばれる品種は、このノコンギクから選んだ栽培種のようです。


リュウノウギク

 日当たりのいい山地、丘陵、林の縁などに生えます。葉がいかにもキク科らしくやわらかい短毛があり、丸みを帯びたキョシ(鋸歯)のある卵形です。
 茎や葉に竜脳のような香りがあることに名の由来があります。


ヤマシロギクとシラヤマギク

 シラヤマギク、ヤマシロギクがあって、私はその区別がつきません。たぶん、はじめから野菊は識別が難しい、という先入観があったのだと思います。
 10月下旬、ほとんどの花が終りました。今から写真だけで…は、無理だなと思っています。
 なお、シラヤマギクの若菜を別名・ムコナと呼んで食用にするといいます。ムコナに対してのヨメナ(嫁菜=語源は不明)があるようですが、これがまた、ノコンギクとよく似ています。

 ともかく、1年越しの宿題を残したまま、このページをupする次第です。

[備考] *ユウガギク *オオユウガギク *ヨメナ
*ミヤマヨメナ *ムコナ(シラヤマギク) *ヤマシロギク *ノコンギク

ページのトップ