・サクラタデ・アキノウナギツカミ・ママコノシリヌグイ・オオケタデなど

私の歳時記

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花野行く T(タデの仲間)


 

サクラタデ

 サクラタデ3態。
 遠く阿佐山をのぞむホームフィールドに、サクラタデの一群を見つけたとき、「おお、ここにおったんかあ!」と思わず声を上げてしまいました。

 タデの種類は多く、ミゾソバや「赤のまんま=イヌタデ」、ミズヒキはすでに掲載しました。
 最近はあまり食べなくなったように思いますが、ムラサキタデは出たばかりの濃い紫色の芽を刺身のツマにつけ出します。健胃の辛味料として愛好者がいるのです。
 これは、ヤナギタデの変種とも言われますが、「蓼(タデ)食う虫も好き好き」というのはこの辛いだけ?の葉を食べる虫もいるように、どんなものも好き好きがある(変わり者の好き好きという皮肉も含めた)という俚諺です。「もの好き」は他者から理解されないことが多いものなのでしょう。

 サクラタデの美しさを愛でるのも「好き好き」に入るでしょう。タデのなかまはおよそ役に立たない「雑草」。ただしミゾソバは若菜を食べるそうですが。


アキノウナギツカミほか

 タデの仲間は見分けるのが難しいです。
 この耕作放棄田のような山田が増えています。ここには、ミゾソバ、ママコノシリヌグイ、アキノウナギツカミなどが混在しているようです。
 このアキノウナギツカミは、茎がやや長く、鋭いトゲがあります。これで、ウナギを掴むとウナギのぬるぬるをも止められるという名で、実際にこれでウナギを掴んだかどうかは定かではありません。
 また、ママコノシリヌグイとは「継子の尻を拭う」というママコいじめの名で、茎にトゲが密生する種類です。このトゲで幼い子の尻を拭うというのですから、まだ自分で排泄の後始末ができない子、つまり「幼児虐待」そのものを名にしたものです。だれがこんな名をつけるのか?首を傾げるつつ、いまも繰り返される子どもの虐待を悲しむばかりです。


オオケタデ

 ほかに、いちだんと大きなオオケタデ(大毛蓼)=いちばん下の写真、白花のオオイヌタデ(大イヌ蓼)、ハナタデ、ハルタデ、ボントクタデなどがあるそうです。

 左の部分

 これらすべてを編集・掲載するためには、私は「野の花」好きの日が余りに浅く、とうてい無理なのです。
 タデだけでこんな有様ですから、ほんとに、野の花と一口に言っても、奥が深いというか、わけがわからないというか、草原の中で方向感覚を失ってしまう、そんな気分が強まるこのころです。

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