・ユウスゲ(キスゲ)・忘れ草(ヤブカンゾウ)
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ゆうすげ(夕萓) 写真▲上は、開花するまえ(午後3時過ぎ)。 その▼下が開花した同じ花(同日午後6時過ぎ)です。 夕菅(萓)。別の呼び方に「黄菅(きすげ)」。 花茎は1〜1.5mと高くなります。ユリ科・ワスレグサ属。 このように、花が夕方に咲き、朝にしぼみ、かつ葉が細長くスゲ(菅)に似ているところから夕菅と名づけられたのです。 黄色も鮮やかで、いい香りのする花です。 優雅で、野趣のある美しい一日花です。 厩(うまや)までユフスゲの黄のとびとびに(大野林火) ゆうすげ2006 7月末(2006)のある夕刻、すでに日影になった大きな草土手に、ユウスゲが咲いていました。 谷川をはさんだ向こう側の土手に、株がいくつかあり、うち2株に3つの花が咲いています。 もう咲き終えた花の名残りや、これから咲く蕾がたくさんついています。 そういえば、この道は久しぶりに通ったのです。いったい何時から咲きはじめたのやら。 上の段のものは、西向きの斜面に生えているので、咲きはじめる日も、時間も遅いのかもしれません。 まして、この夏のような異常気象…。 忘れ草のこと 「わすれ草」とは、ユリ科のワスレグサ属ぜんたいを呼ぶのかもしれませんが、万葉の時代から「忘れ草」と言われてきたのはユウスゲのことではないか…と思ってしまいます。 でも、やっぱり忘れ草はヤブカンゾウ(藪萱草)のことです。(写真いちばん下) ユリ科ワスレグサ属 ユリ科ワスレグサ属には、ヤブカンゾウ、ノカンゾウ、ユウスゲ、ニッコウキスゲなどがあります。どれも一日花と言われます。 ニッコウキスゲ(日光黄菅)の群生は有名ですが、ニッコウキスゲは、ユウスゲとは逆に、花が朝開き、夕にしぼむと言います。写真・映像で見る限り、ユウスゲよりニッコウキスゲの方がややオレンジがかって見えますが、たしかなことはわかりません。 ユウスゲも群生する地域があるようです。(webでは伊吹山など公開されています。) 天が下万のきすげは我をつつむ(阿波野青畝) |
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