・ねむの花・ねぶの花・花合歓

私の歳時記

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合歓の花(梅雨4)


 

虹飛んで来たるかといふ合歓の花(細見綾子)

合歓咲く
 ねむの花が咲いています。

 野の花探索にでて、草にばかり気をとられていると、なにやらきれいな花にはっとします。よく見れば、合歓の花が散り落ちているのです。見上げれば、頭上の葉の繁りに合歓が咲いている、そんなこともしばしばです。
 
  ↑芝に落ちた花

風わたる合歓よあやふしその色も(加藤知世子)

 この毛のような筋は、雄しべと雌しべでその下、つけねの部分に小さな花びらがあるのだそうです。
 夜になると葉を合せて閉じることはよく知られています。これを「ねむる」と見て「ねむる木」という名がついたといわれています。
 合歓の花にぐっと近づいて見ました。カメラを向けると花が風にそよぐのです。

 俳句で、ねぶの花、花合歓とも表現します。
 材は、柔らかくねばり強いので、屋根板や農具の柄などに使われるとか。
 また、樹皮は日干しにして「合歓皮(ごうかんひ)」と呼ぶ薬用に用いるそうです。マメ科。

合歓の月こぼれて胸の冷えにけり(石田波郷)

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