・ひつじ草(睡蓮)

私の歳時記

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ひつじ草

「ひつじ草」は睡蓮の別名?

 「ひつじ草」は睡蓮の別名と言うのが通説のようです。「未草」と書きます。
 ただし、睡蓮の品種はさまざまで、俳句歳時記は普通、在来種が写真のような白の楚々とした花を咲かせるのをひつじ草とするようです。。
 スイレンも園芸・栽培品種が多いのです。
 名の「ひつじ」は「未の刻」(午後2時)に咲くところに由来します。
 スイレン科の多年生水草。

睡蓮をわたり了せて蝶高く(高浜 年尾)


「つつみ」とは
 この地方では、用水のため池を「つつみ」と呼びます。堤防の「堤」です。河の堤とどうよう土手を築いているわけですから、古い言葉遣いと思われます。
 堤を築いている谷間は、山田の、川と呼べるほどの川もない水の不便な場所です。小さな、浅い谷間にはほとんど堤があると考えても間違いありません。
 池、沼と言ってもおかしくない水場です。
 このつつみには、水草のうち、ひつじ草と「じゅんさい」があります。別の堤にはひし(菱)があるものもあります。
 じゅんさいは食用、ひつじ草もヒシも食用になりますが、菱は、その実を土に埋めて「忍者よけ」としたという話があります。


ひつじ草
 睡蓮は、極楽の仏の台座につくられたり、描かれたりしており、なんとなく仏教的なイメージがあります。古代ハスなどもよく知られています。
 泥の沼に咲く清浄な花として大切にされてきたのです。そのイメージには、白い花の方が似合う気がします。

睡蓮や池心はいつも眩しくて(臼田亜浪)

 ひつじ草、睡蓮は、れんこん(蓮根)とともに古代から愛されてきた花なのでしょう。
 ありふれた花かもしれませんが、暑い1日をすがすがしい気分にさせられました。 (以上2005.7/22撮影)


2006.7/29撮影


ジュンサイ・カヤツリグサ


 

 なお、水面の葉は、茎の付け根がくびれているのが「ひつじ草」、円形(やや楕円)がジュンサイです。
 今回ジュンサイの花は見ることができませんでした。

 かやつり草は、別名「カンガレイ」(カヤツリグサ科)。
 この地方では、生育地が少ないといわれます。
 (2005.7.22撮影)
 
 

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