・梅雨明ける ・とうもろこし ・合歓(ねむ) 

<わたしの歳時記>10

「ふるさとの小さな丘」をめぐる山郷の自然と暮らし

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2005 梅雨明け 猛暑・土用の入り・・


梅雨明ける・・

▼梅雨明け直前の虹・梅雨が明けた丘・とうもろこし畑・稲・ききょう・くちなし・昼顔・うつせみ・・



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猛暑!!!、大暑。・・合歓咲く



▼梅雨明ける

梅雨明けて早速の猛暑
 梅雨明け前から暑くなっていました。
 7月18日に「梅雨明けしたと思われる」と、翌日の新聞にありました。

 梅雨明け直前、激しい雷雨がありました。雨上がりに虹ができました。

 丘は夏真っ盛り・・。とうもろこしが実り始めました。
 撮影者をはさんだ180度の反対側、ま東の転作田でも、とうもろこしを作っています。
 主にカラス、狸などの防護対策が面白いのです。
 丘の下では、カラスの「縄張り」、というより巣の近くで、全体を防護網で覆っています。反対側は、全体は覆わず、かわりに黒いビニールの切れ端が2つ、カラスをハンギングしてあるかに見せかけています。
もろこしの雄花に広葉うちかぶり  高浜虚子
 俳句では「なんばんの花」と詠む場合もあります。

稲はお暑いのが好き?
 次が、猛暑の風景です。稲もこんなに育ちました。降雨量は、梅雨の期間全体を見ると、平年より少しだけ多かったと報じられました。(ただし、地域差があるでしょう)。

花・・
  ヒルガオの花
 もうだいぶん前から桔梗が咲いています。
 くちなしの花・・・白は白でもどくとくのやわらかさがあります。
 昼顔。・・朝顔、夕顔にくらべて「雑草的」です。
 ほかにも、キカラスウリの花・・ヤブカンゾウやムクゲなどが咲きました。

とうふ屋が来る昼顔が咲きにけり  一茶

  キ・カラスウリの花
(烏瓜とほとんど同じですが、別種です。)

空蝉
 これは、油蝉の抜け殻です。「うつせみ」と呼びます。
 きょう(7月21日)みんみん蝉の鳴くのを今夏初めて聞きました。

 
午前5時過ぎ、すでに、孵化は終えて、飛び立つ寸前でした。

合歓の花咲く

合歓(ねむ)の花咲く

象潟や雨に西施がねぶの花  芭蕉

  (きさがたや・あめに・せいし・が・ねぶのはな)
 ――雨に咲く合歓の花を、なよな女性が、
  ものおもわしく目を閉じるさまとみた句。


 合歓(「ねぶ」とも)の花が好きな人は多いでしょう。

 合歓の木は、用材にならないため、里山ではほとんど伐られていました。最近、合歓の木が多くなったという話を聞きますが、以前ほど邪魔者扱いされなくなったのと、山田などでは、田圃そのものが耕作放棄されているため、早く育つ合歓が繁殖しているからだと考えられます。
 高速道路の都市近郊の山田などでは、まさに合歓が多く見られます。皮肉にも、これが、田畑が荒れた象徴なのです。
 なお熱帯地方では、日よけとマメ科特有の窒素固定による土質の改良目的で畑の周囲に植えるそうです。

どの谷も合歓のあかりや雨の中  角川源義

 でも、写真の合歓の木はわざと残してあるもので、なかなか風情があって、気に入っています。

合歓の木雑話

合歓の月こぼれて胸の冷えにけり  石田波郷

 また、合歓は薬樹でもあり、樹皮は「合歓皮(ごうかんひ)」、花は「合歓花(ごうかんか)」と呼んで、関節炎や打ち身の薬、花は不眠症の和漢薬とされたそうです。

 なお、他のマメ科の植物も夜は葉が重なり合う特性があるのに、なぜか合歓だけがそうであるかのように思われがちなのだといいます。

風に吹かれて

 合歓の花が風に吹かれているさま・・花の儚い姿が哀れを誘い、印象に残りました。

小暑・大暑そして土用
 「梅雨明け10日」と言って、梅雨明け後の10日間は、湿度も低く、安定した天気が続くのが例年だといわれますが、今年はあいかわらず湿度も高くて「不快指数」が高いとのこと。
 梅雨が明けても、湿度が高いことは、写真の空気が少しもやっとしていることで分かります。

 今年の大暑は7月23日。
 立秋が8月7日です。その前18日が土用となります。土用の丑の日は、7月28日。
 なお、土用は、立春、立夏、立秋、立冬それぞれの前18日なのですが、今は夏の土用の他は忘れられてしまったようです。

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