・敬老の日・秋分・秋彼岸・コスモス・ノコンギク・曼珠沙華・シラヒゲ草
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近年、祝日は週末か月曜日にずらしたり、休日が重なれば翌日にずらしたりします。これ自体は合理的で、労働時間の短縮のための名目は是とします。しかし、格差社会のしわ寄せは老人にもきびしくなっています。高齢者の犯罪が目立って多くなっていることに、誰も触れたがりません。絶望的な気分になるから? 敬老の日は2006年9月18日(月)でした。 真砂女は可愛い、都合のいいばあちゃんでした。 敬老日の腰紐しかと結びけり(鈴木真砂女) 秋分 9月23日は秋分の日です。秋分は、昼と夜の長さがほぼ同じで、春分と対応します。 実際は、昼=日の出から日の入りまでが約9分長いと気象情報で説明していました。この9分は、日の出が太陽(の頭)が出る瞬間のことで、日の入りがやはり太陽(の頭)が完全に沈むときを基準にしているからだそうです。(水平線と「一致」する、と言われます。) まあ、でもおよそ同じ、ですね。 秋彼岸 秋分の日は、秋彼岸でもあります。俳句の季語では、春の彼岸(春分)を単に彼岸とするのに対して「秋」をつけます。「後の彼岸」とも呼ぶようです。 この春秋の彼岸は、彼岸会(ひがんえ)ニホン特有の「仏教」行事とされていますが、本来、仏教で言う「彼岸」とは、浄土(あの世)のことです。現在の仏教が、これを祖先供養の重要な儀式とするのは、ニホン仏教の習俗です。 彼岸の、春の牡丹餅は、秋にはオハギになります。 賑やかに秋の彼岸の見舞客(石田波郷) コスモス コスモスは、いまのニホンの秋にはなくてはならない花の一つになりました。漢字では秋桜と書きます。 コスモスは明治になって(1880年頃)日本に渡来した、メキシコ原産の花です。 コスモスを離れし蝶に谷深し(水原秋桜子) *現句の「谷」は旧漢字です。 *タムラソウの蜜を吸うアゲハチョウ コンギク 単に「野菊」というのはないんですね。俳句では、野に咲く菊を総称して野菊と呼びます。アバウトです。野菊は種類も多く、よく似ているので、私のような俄か仕立ての者には判別がみつかしいです。 この菊も何か?特定するのに1年を費やしました。 今回、ようやくノコンギクと判断できました。野の紺菊が名の由来です。 ヒガンバナ(植栽) 白花の彼岸花(曼珠沙華)を探していましたら、ご近所に咲いているとのこと。たしかに!...しかし、これは多分白花ではなくクリーム色ですから、栽培品種ではないかと思います。 茎は、茶褐色をしています。 ![]() ![]() ▲左右の2本ずつは、すぐ側に咲いているのですが、種類が違うようにも見えます。 曼珠沙華不思議は茎のみどりかな(長谷川双魚) シラヒゲ草 秋分の日、久しぶりに見に行きましたら、シラヒゲソウ(白髭草)がちょうど花盛りでした。 シラヒゲソウは日当たりのよい湿地に生えるのですが、近年、見かけることが少ない野草の一つです。 小さな花が、微細にできているので、遠くから見ると白さが目立つだけで髭も見えません。 (2006.9/23撮影) *くわしくは>>荒野の花コレクション>>へ 私(たち)はどこで覚えたのか、つい「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」と思い込んでいるフシがあります。これまた儚い存在である「人間」が、自己中心の自然の見方をしている事例です。 むしろ、人の無常と同じように花もまた無常だという思いをもつほうが自然ではないでしょうか????? |
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